コロナ感染が心配、という方へ
当クリニックでは唾液によるPCR検査を実施しております。
ただし、感染症患者さんを専門で診る医療機関ではありません。胸痛の患者さん、めまいの患者さん、腹痛の患者さん・・・さまざまな症状をお持ちの方が来院されております。
在宅酸素を使っている慢性呼吸不全の患者さんや心不全の患者さんの隣にコロナ感染の患者さんが座して順番待ちをしていることは極力避けなければなりません。その為に当クリニックでは、時間(発熱患者さんは昼休みなど中心に案内)と場所(クリニックの外、職員通用口前)のセパレートをしております。
発熱患者さんに外でお待ち頂く、このようなことがあることが本当に心苦しい想いですが、ご理解ご協力をお願いいたします。
PCR検査を実施するタイミングについて
PCR検査の偽陰性…と言う話を聞いたことがありますでしょうか?
そのような偽陰性の発生確率が統計上発表されております。
感染初日(うつったその日)にPCR検査を実施した場合、感染している患者さんでも10人中10人が検査は陰性となる。発熱などのコロナ感染の疑わしい症状が出た初日でも10人中4人は検査陰性となる。そのようなことが分かっていながら、闇雲に急いで検査をする必要があるのでしょうか?
検査の的中率を高めることだけを求めるので有れば、発熱などの疑わしい症状が3〜4日続いたらPCR検査をすべき、となります(2020年5月に元厚生労働大臣が失言していますが)。
ただ、この判断は絶対的なものではありません。先日、89歳の女性の発熱患者さん(訴えは発熱だけ)を診察し、発熱2日目でしたがPCR検査を実施しました。結果は陰性。しかし、37.5〜37.8℃の発熱が続く、とご家族が心配され、再度6日目にPCR検査を実施しました。やはり結果は陰性でした。
我々はその患者さんの持病や急変する可能性などを考え、診療報酬審査会から『過剰診療(検査のやり過ぎ)』と指導される(クリニックに診療費用が払われない)ことを理解しながらも「あの時、検査をしておけば・・・」と後悔しない為に検査を実施することもあります。
国民皆保険は日本社会のタカラであり、次の世代に引き継がなければならない財産です。闇雲に検査をするのではなく、有効なタイミングで検査を実施して行くこと
『37.5℃以上の発熱が3〜4日続くか呼吸苦が酷くなるようならご連絡下さい』
と言う指導をご理解下さい。
心配だから来院したのに・・・
「もしかするとコロナ感染したかも」「心配だからPCR検査をしたい」と言って来院される方がおられます。
お気持ちは分かります。しかし『PCR検査陰性』イコール『コロナ感染していない』ではありません。
PCR検査の偽陰性率を考えると、検査が必要なくらい感染が疑わしいのであれば、その後8日間は不要不急の外出は控えて下さい、と言う指導になります。「明日、出勤しても大丈夫か?」「2日後に大事な出張があるので検査希望」と言うのであれば自費診療(当院は33,000円)となることご理解下さい。高額なことを儲け主義と捉える方もおられるかも知れませんがこちらの真意は逆です。偽陰性率の高いことがわかっている検査に誘導したくない為、わざと高額にしております。ご理解下さい。